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長文読解
はじめに
英語の長文読解は、SPIの英語の問題の中でも難関だといわれています。
そこでここでは、実際に長文読解の例題を紹介し、苦手な方でも克服できるような対策法やコツを紹介していきます。
他者と差をつけられるでしょう。
SPIの英語の問題は、6つのセクションから成り立っています。
その中で最も難しいとされるのが「長文読解」です。
SPIの英語問題では、同意語や和訳などが出題されることが多いです。
一般的には、比較的短い英文が出題され、それをもとに問題に答えていく形式です。
しかし長文読解も出てきます。
長文読解は英文が長くなり、複雑なフレーズや単語も出てきます。
英文を読むだけでも負担がかかり、大変に感じるでしょう。
この部分が難解なため、多くの受検者が点数を落としがちです。
それを踏まえると、長文読解の対策をきちんとしておき、克服すれば、ほかの受検者が点を落とす中であなたは点を稼げるのです!
もともと長文読解が苦手な方でも、本記事をお読みになれば対策できます。
ぜひ長文読解を克服し、ハイスコアを目指しましょう。
SPIの英語長文読解とはどんな問題?
リーディングが得意でも不得意でも、SPIの英語には長文読解が出てきます。
文字数はおよそ1,000〜1,500文字程度ですが、問題によっては300文字の比較的短い長文も出題されます。
長文読解では、まずは対象の長文を読み、後でその文章についての問題を解いていく流れとなります。
実は、SPIで英語の問題を出題する企業自体は少ないです。
仮にSPIで英語の問題があっても、長文読解までは出ない場合があります。
そのため、就活生の中には最初から長文読解の対策をしない人がいるのです。
ですが、長文読解の対策をしておかないのはもったいないです。
なぜなら多くの受検者がここで得点を落としやすいため、克服しておけば一人勝ちが期待できるからです。
周りが長文読解の対策を諦める中で、あなただけは諦めなければ差がつきます。
長文を読み解くには、英単語や熟語を幅広く知っているだけでは足りません。
文法を正しく理解し、限られた時間で訳せる力が必要です。
だからこそ、長文読解用の対策をしておく必要があるのです。
とはいえ、長文を読んでただ訳すだけでは、訳した上での意味を把握するだけになってしまいます。
英語の長文読解では、ただ意味を訳せるだけでなく、訳した上で登場人物の心情を理解したり、書かれていないことまで推測したりする力が求められます。
例題と解説をみてみよう
頭でイメージするより実際に取り組んでみたほうがよくわかるはずです。
ここで、SPI英語の長文読解の例題を出していくので、ぜひ挑戦してみてください。
まずは長めの英文を読むことに慣れましょう。
例題1
次の英文を読んで、各問いに答えなさい。
Mind can be observed and known. But you can know directly only your own mind, and not another’s. You may look into my face and guess the meaning of the smile or frown, and so read something of the mind’s activity. ( 1 ) that is not always right. You may learn to recognize my features, know my voice, respond to the clasp of my hand; but the mind, the consciousness, which feels my joys and sorrows, You can never know completely.
Therefore, it follows that only you can ever know you and only I can ever know I directly. Between your consciousness and mine, there exists a wide gap that cannot be bridged. We may work together, live together, come to love or hate each other. But our mind can never be understood entirely by other people. We must live our own lives, think our own thoughts, and arrive at our own destiny.
Then, what is mind? What is the thing that we call consciousness? The only way to know what mind is, is to look into our own consciousness and observe what is happening there. In the language of the psychologist, we must ※1introspect. Because one can never come to understand the nature of mind and its laws of working by listening to lectures or reading text books alone. There is no psychology in the text, but only in your living, flowing stream of thought and mine. Indeed, the lecture and the book may tell us what to look for when we introspect, and how to understand what we find. But the descriptions about our minds must be confirmed by our own observation and experience.
The Mind and Its Education, by George Herbert Betts (一部改変)
※1 introspect…自省する
(1)Fill in the blank ( 1 ) with an appropriate word.
A:Instead
B:Since
C:For
D:Besides
E:But
(2) Which of the following best describes the author’s thinking about knowing other people’s mind?
A:We can know other people’s mind directly.
B:We can know other people’s mind by coming to love each other.
C:We can’t know other people’s mind at all because we don’t strive to understand it.
D:We can guess other people’s mind, but we can’t know it completely.
E:We can’t guess other people’s mind by working together, but we can by coming to love each other.
(3)According to the author, what is the best way to know what mind is?
A:Listening to the lectures of psychology
B:Looking into our own consciousness and observing what is happening there
C:Living with others and think what he or she sees
D:Believing the descriptions of books about psychology
E:There is no way to know what mind is.
(1) E.But
問題文の和訳は、「空欄( 1 )に適切な語句を埋めなさい。
( 1 )の前の文章では、「あなたが私の顔を覗き込めば、笑顔やしかめっ面の意味を推測し、私の心情の何かを読み取るかもしれない。」と述べている。
また、( 1 )の後の文章については、「それは常に正しいとは限らない。」と述べている。
したがって、( 1 )には、逆説の接続詞である“but”(しかし)が適切である。
その他の選択肢の意味は下記の通り。
AInstead・・・【副】その代わりに
BSince・・・【接】~だから、~して以来
CFor・・・【接】~だから
DBesides・・・【副】その上、さらに
(2) D.We can guess other people’s mind, but we can’t know it completely.
問題文の和訳は、「下記のうち、他人の心を知ることについての筆者の考えを、最もよく表しているものはどれか。」。
「他人の心を知ること」については、第一段落と第二段落に書かれている。
といっても、第一段落と第二段落に書かれているのは・・・
「他人の心は、推測することはできるが、直接知ることはできない。直接知ることができるのは、自分の心だけである。」
・・・ということの繰り返しである。
よって、D「私たちは他人の心を推測することはできるが、完全に知ることはできない。」が正解。
その他の選択肢の和訳は下記の通り。
A私たちは、直接他人の心を知ることができる。
B私たちは愛し合うことによって、相手の心を知ることができる。
C私たちはお互いを理解し合おうと努力しないので、他人の心を読むことは全くできない。
E私たちは仕事を通してでは相手の心を推測することはできないが、お互いを愛し合うことによって推測することはできる。
(3) B.Looking into our own consciousness and observing what is happening there
問題文の和訳は、「筆者によると、心とは何かを知る最もよい方法は何か。」。
問題文の“the best way to know what mind is”とほぼ同じ言い回しで、第三段落の2行目に“The only way to know what mind is”という文言から始まる文があり、この文の後半の内容“to look into our own consciousness and observe what is happening there”がBに合致する。
したがって、B「自身の意識を覗き込み、そこで何が起こっているのかを観察すること」が正解。
その他の選択肢の和訳は下記の通り。
A心理学の講義を聞くこと
C他人と同棲生活を営み、その人に何が見えているのかを考えること
D心理(学)についての本にある描写を信じること
E心とは何かを知る方法は一つもない。
その他、英文に使われている難しい表現を挙げておく。
第二段落の1行目 It follows that ~・・・当然~ということになる
以下は、この英文の和訳である。
心は、観察したり、理解したりすることができる。 しかし、あなたは自身の心だけしか直接に理解することはできず、他人の心は理解することができない。 あなたが私の顔を覗き込めば、笑顔やしかめっ面の意味を推測し、私の心情の何かを読み取るかもしれない。 しかし、それは常に正しいとは限らない。 あなたは、私の顔立ちや声を知ったり、握手に応じたりすることはできるかもしれない。 しかし、私の喜びや悲しみを感じる心や意識を、完全に理解することは絶対できない。
それゆえ当然、あなただけがあなたを直接知ることができ、私だけが私を直接知ることができる。 あなたの意識と私の意識の間には、埋めることのできない大きな溝がある。 私たちは、共に働き、住み、愛し合ったり、嫌い合ったりするかもしれない。しかし、私たちの心が他人から完全に理解されることは、絶対にない。 私たちは、自身の人生を生きなければならず、自身の思考を行わなければならず、そして自身の運命に辿り着かなければならないのだ。
それでは、心とは一体何なのか。私たちが意識と呼ぶものは何なのか。 心とは何かを知るただ一つの方法は、自身の意識をのぞき込み、そこで何が起こっているのかを観察することだ。 心理学者の言葉で言えば、私たちは自省しなければならない、ということだ。 なぜならば、人は、講義を聞いたり教科書を一人で読んでいるのでは、心の本質や、精神の働きの法則を、理解することは絶対にできないからだ。 心理は、教科書の中には存在しないが、あなたと私の思考の流れの中にだけには存在する。 確かに、講義や教科書は、私たちが自省する際に何を探せばいいのか、そして発見したものをどう理解すればいいのかを、教えてくれるかもしれない。 しかし、私たちの心についての描写は、私たち自身の観察や経験によって確かめられなければならない。
対策する時に大切なこと
苦手意識を持ちやすい長文読解ですが、事前に対策しておけることがあります。
単語や熟語を暗記する
英文を読む大前提として、単語や熟語の意味がわかっていなければなりません。
もちろんすべての英単語や熟語を覚えるのは無理ですが、SPIで頻出する単語や熟語に絞って覚えておくと効果的です。
SPIは大学受験レベルの難しい単語は出てきません。
一般教養程度の単語や熟語が出てくるので、少なくとも中学英語に出てくる単語や熟語をマスターしておけば、後は補完的に勉強すれば大丈夫です。
難解な単語を覚える必要はないですが、よく出てくる単語は覚えておいたほうが長文は読みやすくなります。
単語すら分からないまま英文を読むといっても、無理がありますよね。
頭の中で訳すことすらできず、あるいは訳すのにものすごく時間がかかってしまい、制限時間内に解くことができなくなるでしょう。
長文読解の対策をしたいからといって、いきなりむやみやたらに長文問題に挑戦する必要はありません。
まずは長文が読みやすくなるように、頻出する単語や熟語を覚えることから始めましょう。
英単語力がつけば、おのずと長文がスラスラ読めるようになります。
英単語は一気に覚えようとするのではなく、毎日少しずつ覚えていきましょう。
一日10個ずつなど、個数を決めて覚えていくと負担になりません。
長文を読むこと自体を習慣にする
頻出単語を覚えてきたら、英語の長文を読み始めてみましょう。
英語の長文を読む機会は、自分で作ろうと思えばいくらでも作れます。
英語の授業ではもちろんですが、ご自宅でも日常生活の中で英文に触れる機会を作ることができます。
例えば英語のニュースをインターネットで読んだり、洋書を買って読んでみたり、英語の記事やブログを読んだりすることでも長文に触れられます。
日常生活で英文を読む機会を増やすことで、長文を読むこと自体に慣れてくるでしょう。
長文に目を通すことに慣れておけば、本番で長い英文を読むことになっても負担に感じません。
日頃からよく長文を読んでいれば慣れるだけでなく、読解力もついてきます。
日常でリーディングに取り組むことで、本番でも比較的容易に長文読解に取り組めます。
英語の長文を読むのに慣れていない人が、いきなり本番で長文をスラスラ読めるとは考えにくいです。
だから普段から慣れておくといいのです。
例えば英語のニュースサイトから一日一つ記事を選び、全文を読んでみるといったことでも構いません。
少しずつリーディングに慣れていきましょう。
前後の文脈に注目する
どんなに単語の勉強をしていても、英語の長文を読んでいるとまったく知らない単語に出くわすことがあります。
本番でも自分が知らない単語が出てくることは予想されるので、そんな時でも焦らないように対処法を知っておきましょう。
わからない単語が出てきても、前後の文章や文全体を読んでみると意味を推測できることがあります。
知らない単語が出てきたら「予想する」ことが大切です。
長文読解といっても、完璧に全文を訳せなければ解けないというわけではありません。
完璧に一つひとつの語句の意味がわからなくても解ける場合があるので、すべてわかっている必要はありません。
また、単語の意味を推測することでも意味がわかることもあるので、ぜひ前後の文脈をヒントにしてください。
知らない単語に出会っても慌てないことです。
時間意識を持って解く
長文読解を解くにあたって、時間は無限にあるわけではありません。
制限時間内に長文を読み、すべての問題に答える必要があります。
制限時間はテストセンターなら20分、ペーパーテスティングなら30分と短いです。
長文読解は読むという作業に時間がかかるため、ほかの分野の問題より時間がかかるでしょう。
時間に余裕を持ったほうがいいので、時間が足りなくなりそうな場合は、空所補充問題だけ解くなど、自分が解きやすい問題を優先して解いていきましょう。
長文読解は時間がかかるため、苦手なら一番最後に解いたほうがいいです。
時間が足りなくても、1問でも多く問題を解いて点数を稼いでください。
あらかじめ選択肢に目を通しておく
長文を読んでから設問を読み、回答するという流れでもいいのですが、もっと効率的なやり方があります。
それは、長文を読む前に、先に問題文と選択肢に目を通してしまうことです。
問題文と選択肢を先に把握しておけば、それを意識して長文を読むことができます。
問題で問われている答えを探しながら長文を読んでいけば、回答時間を短縮できるでしょう。
先に問題を知っていたほうが、効率よく長文を読んでいけるのです。
時間切れになって未回答で提出するリスクも防げるはずです。
ただし、先に選択肢に目を通す解き方に向かない方もいます。
先に長文を読んで、後で問題に取り掛かったほうが解きやすい方もいるのです。
ですので、まずはどちらのやり方でも解いてみて、自分はどちらに向いているか判断してみましょう。
例題を解く
長文読解006_3
次の英文を読んで、問いに答えなさい。
The author explores the impact of cultural diversity on creativity:
"In a world rich with diverse cultures, creativity flourishes. The author argues that exposure to different perspectives, traditions, and ways of thinking fosters innovation. Cultural diversity, according to the author, is not just a reflection of society but a catalyst for creative breakthroughs. By embracing and celebrating diversity, individuals and communities can unlock a vast reservoir of ideas, leading to a more vibrant and dynamic creative landscape."
Question
**Fill in the blank (1) with an appropriate word.**
- "The author suggests that by embracing and celebrating diversity, individuals and communities can unlock a vast reservoir of __________, leading to a more vibrant and dynamic creative landscape."
例題:
A: (1) innovation
B: (1) potential
C: (1) talent
D: (1) Ideas
解説を詳しく見る
文は「著者は、多様性を受け入れ、祝うことによって、個人やコミュニティがアイデアの膨大な貯蔵庫を解放し、より活気あるダイナミックな創造的な風景につながると提案している」と訳す。
長文読解006_2
次の英文を読んで、問いに答えなさい。
The author explores the impact of cultural diversity on creativity:
"In a world rich with diverse cultures, creativity flourishes. The author argues that exposure to different perspectives, traditions, and ways of thinking fosters innovation. Cultural diversity, according to the author, is not just a reflection of society but a catalyst for creative breakthroughs. By embracing and celebrating diversity, individuals and communities can unlock a vast reservoir of ideas, leading to a more vibrant and dynamic creative landscape."
Question
According to the author, why is cultural diversity considered a catalyst for creative breakthroughs?
例題:
A: Cultural diversity restricts the flow of ideas.
B: Exposure to different perspectives limits creative thinking.
C: Diversity brings together various ideas, fostering innovation.
D: Celebrating diversity has no impact on creativity.
解説を詳しく見る
Diversity brings together various ideas, fostering innovation.
著者がなぜ文化的多様性が創造的な突破口の触媒と考えられているかと問われている。
著者の意見は「C: 多様性はさまざまなアイデアを結びつけ、イノベーションを促進する」である。
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