はじめに

SPIは通常、言語問題、非言語問題、性格検査の3つの分野で構成されています。

しかし、特定の企業によっては英語の問題を出題することがあります。

例えば、商社や外資系企業など、仕事で英語を使う会社は英語も出題するのが普通です。

とはいえ、英語がSPIの出題科目となる企業は少ないため、事前に確認しておきましょう。

当然ですが、志望する企業が英語の問題を出題する傾向があるなら、対策しておいたほうがいいです。

しかし、英語が苦手で英語の問題で点を落としてしまう受検者もいるでしょう。

英語の問題で点数を大幅に落としてしまうことがないように、対策をしていきましょう。

英語の問題といっても、SPIの場合は出題範囲が限られています。

大学受験のように幅広く難しい問題が出るわけではありません。

そのため英語が苦手な方でも対策しやすいでしょう。

本記事では、特に英語の和訳問題に的を絞り、効率的に解けるコツを紹介していきます。

SPIの『和訳』とは?

SPIの英語問題は、6つの出題範囲に分かれています。

和訳はその中の一つです。

和訳とは、日本語の問題文と最も近い単語や英文を選ぶ問題です。

英単語の知識が必要なのはもちろん、翻訳力も求められるでしょう。

実は、和訳はSPIの英語問題の中で最も難しいといわれています。

ですが、前述したように大学レベルほどではありません。

対策次第でハイスコアを狙えるので、ぜひ諦めずに勉強しておきましょう。

実際に解いてみよう

問題

ここでは和訳の例題を確認していきます。

解説付きなので、答え合わせだけして終わるのではなく、ぜひ解説文にもじっくり目を通してください。

次の日本文に最も合う英文を選択肢より選びなさい。

 

お金持ちの人が必ずしも幸せだとは限らない。

 

 

A:Those who are rich are not always happy.

B:Rich people can ‘t be happy.

C:People who are rich are never happy.

D:There are scarcely any rich people who are happy.

E:It can ‘t be said that people who are rich are happy.

 

◎解答

AThose who are rich are not always happy.

最も日本文に合うのはAである。

“those”は「人々」という意味

“not always”は「必ずしも~とは限らない」という意味。

 

その他の選択肢の和訳は下記の通り。

 

Bお金持ちの人は幸せにはなりえない。

Cお金持ちの人は必ず幸せでない。

D幸せなお金持ちの人はほとんどいない。

Eお金持ちの人が幸せであるとは言えない。

Dに使われている表現“scarcely any A”は「ほとんどAがない」という意味。

Eには「必ずしも~とは限らない」のニュアンスが足りない。

 

問題

次の日本文に最も合う英文を選択肢より選びなさい。

 

これから見ようとしている劇は、先月見た劇よりは面白くないだろう。

 

A:Although the play we watched last month was exciting, this play will be boring.

B:In my opinion, the play we watched last month is the most exciting one I ‘ve ever watched.

C:I expect that the play we are about to watch is much more boring than the one we watched last month.

D:The play we are about to watch won ‘t be as exciting as the one we watched last month.

E:Maybe the play we are about to watch will be as boring as the one we watched last month.

 

◎解答

DThe play we are about to watch won ‘t be as exciting as the one we watched last month.

Dが最も日本文に合う。

“be about to do”で、「まさに~しようとしている」という意味。

“not as 形容詞原形 as A”で、「Aほど~ではない」という意味。

“less 形容詞原形 than A”も同じ意味。

その他の選択肢の和訳は下記の通り。

 

A先月見た劇は面白かったが、この劇は退屈そうだ。

B私の考えでは、先月見た劇が私が今までで見た中で最も面白い。

Cこれから見ようとしている劇は、先月見た劇よりもずっと退屈だろう。

Eもしかすると、これから見ようとしている劇は、先月見た劇と同じくらい退屈かもしれない。

Cは比較の強調表現“much 形容詞比較級 than A”が使われているのが不適。

 

和訳問題を解く際のアドバイス

和訳問題に取り組む際は、以下の対策をしておくと有効です。

  1. 単語や熟語を覚える

和訳問題を解く上で、英単語や熟語を覚えておくことは欠かせません。

単語の意味を理解することで、正確な翻訳ができるようになります。

単語や熟語を暗記する時は、単語帳や英単語アプリを活用し、数か月前からコツコツ暗記していきましょう。

 

  1. 周辺の文脈に注目する

わからない単語が出てきても、諦めずに文章の中からヒントになりそうな単語や文法を見つけましょう。

単語の意味が不明でも、文章の流れから読み解ける可能性があります。

推測してみてください。

 

  1. 和訳専用の問題集を活用する

英単語を覚えるのと同時に、SPI用の問題に慣れておくことも大切です。

SPI用の問題集を購入し、解きながら出題傾向をつかみましょう。

問題集ならSPIの出題傾向を反映しているので、効果的な対策ができます。

問題集をこなすことで英語に触れる機会も増えて良い勉強になります。

 

これらの対策を組み合わせながら、着実に問題解決のスキルを向上させてください。

和訳問題は難易度が高いですが、十分な対策をすれば高得点がとれます。

 

例題を解く

和訳006
次の日本文に最も合う英文を選択肢より選びなさい。

彼の成功はひとえに綿密な計画によるものです。

例題:

A: His success is a result of luck, not planning and effort.

B: Luck is the sole factor contributing to his success.

C: His success is solely due to careful planning.

D: Planning and effort played no role in his success.

E: Both luck and the result of planning and effort contribute to his success.

解説を詳しく見る

A: 彼の成功は計画や努力ではなく、運の結果です。
B: 彼の成功に貢献した唯一の要因は運です。
C: 彼の成功はひとえに綿密な計画によるものです。
D: 計画も努力も彼の成功には何の役にも立ちませんでした。
E: 幸運と計画と努力の結果の両方が彼の成功に貢献しています。

解説を詳しく見る

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和訳005
次の日本文に最も合う英文を選択肢より選びなさい。

新しい環境で適応するためには、柔軟性が必要です。

例題:

A: Flexibility is essential to adapt to a new environment.

B: Adapting to a new environment requires rigidity.

C: You don't need flexibility to adjust to a new environment.

D: New environments demand inflexibility.

E: The key to adapting to a new environment is stubbornness.

解説を詳しく見る

A: 新しい環境に適応するには柔軟性が不可欠です。
B: 新しい環境に適応するには、柔軟性が必要です。
C: 新しい環境に適応するのに柔軟性は必要ありません。
D: 新しい環境では柔軟性が求められます。
E: 新しい環境に適応するための鍵は頑固さです。

解説を詳しく見る

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