仕事算(分担計算)とは

この記事では、SPIの数学セクションにおける非言語的な要素である仕事算(分担計算)に注目していきます。

仕事算が苦手な方も得意な方も、ぜひこの記事を対策に役立ててください。

そもそも仕事算とはどんなものかというと、ある仕事の速さや時間を計算する問題です。

例えば、ある仕事(ものを運ぶなど)をする時の仕事の速さやかかる時間などを求める計算が仕事算です。

具体的には、例えばAさんがある仕事をする時、「Aさんの全体の仕事量」=「Aさんの単位時間(1秒・1分・1時間・1日など)あたりの仕事量」×「Aさんが仕事をするのにかかった時間」という式が常に成り立ちます。

ここで重要なのは、「Aさん」という要素です。

仕事算が混乱しやすい理由の一つは、「誰の」仕事量を求めているのかがわからなくなってくることです。

例えば、AさんとBさんが同じ仕事をする場合、「Aさんの仕事量」=「Bさんの仕事量」=「全体の仕事量」となりますが、2人が別々の仕事をするとなると、「Aさんの仕事量」+「Bさんの仕事量」=「全体の仕事量」となります。

問題のパターンによって違ってくるので、誰の仕事量を求めているか常に整理しながら解くことが大切です。

SPIの仕事算を解くには、効率的で公平な分担計算を行う力がなければなりません。

 

例題を解いてみよう

 

仕事算の求め方がよくわからず苦手な方もいるでしょうが、次から例題や解説、対策法を紹介していきますので、ぜひご参考にしてください。

 

▽問題(1)

ある書類の処理を全て終わらせるのに,Xは10日間、Yは8日間かかる。この処理をXとYの2人で行う場合、全て終わらせるのは何日目か。

なお2人で処理する場合も時間あたりの処理量は変わらない。

 

選択肢

A 2日目

B 3日目

C 4日目

D 5日目

 

◎解答

 

正解はD。

 

処理しなければいけない全部の量を1と考える。

するとX、Yそれぞれの1日あたりの仕事量は、

X : 1/10  

Y : 1/8

2人で一緒に処理をする場合、1日の処理量は1/10+1/8= 9/40である。

仕事を終えるには1 ÷ 9/40=40/9

よって、4日と4/9 日。つまり5日目に終了する。

 

▽問題(2)

プリンタで2400枚の印刷を終えるのに、業務用では6分、家庭用では24分かかる。

業務用を1台と家庭用を2台使った場合、2400枚全ての印刷に必要な時間を次の選択肢から選びなさい。

 

選択肢

 

  1. 4分
  2. 4分12秒
  3. 4分24秒 
  4. 4分30秒

 

◎解答

正解はA。

 

業務用と家庭用がそれぞれ1分あたりに印刷できる枚数は、

業務用:2400 ÷ 6 = 400枚。

家庭用:2400÷ 24=  100枚

よって業務用1台と家庭用2台で、毎分合計600枚刷れる。

よって2400枚するためにかかる時間は、2400/600 = 4分。

仕事算に備えるためのコツ

仕事算のSPI問題に向けて、どのような対策が必要か解説していきます。

基本的な計算能力を上げる

仕事算を解くためには、分数や割合の計算を素早くできる必要があります。

そのため、基本的な計算力を向上させましょう。

問題の設定や仕事の性質を理解する

問題文に与えられた情報を注意深く読んで理解してください。

仕事算では、仕事の性質によって、計算方法や思考プロセスが変わってきます。

論理的な思考と計画性を高める

仕事算を解くためには、条件や目標に基づいて論理的に計算手順を組み立てるスキルが求められます。

問題文をよく読んだら解法を考えましょう。

 

これらのポイントに焦点を当ててトレーニングすれば、SPIの仕事算に対する対策ができます。

模擬試験や演習を通じて、ぜひ仕事算のスキルを高めてくださいね。

 

例題を解く

分担計算005
ある書類の処理を全て終わらせるのに,Xは3日間、Yは4日間かかる。Zは5日間かかる。
この処理を初日にXが一人で行い、残りはYとZの3人で行う場合、全て終わらせるには2日目に何時間何分作業すれば良いか。
小数点第二を四捨五入せよ。
なお2人で処理する場合も時間あたりの処理量は変わらない。

例題:

A 16時間24分

B 18時間12分

C 20時間24分

D 22時間12分

解説を詳しく見る

処理しなければいけない全部の量を1と考える。
するとX、Yそれぞれの1日あたりの仕事量は、
X : ⅓
Y : ¼
Z: ⅕
初日にXが全体の⅓ を終了させるので、残り⅔ をXとYとZの3人で一緒に処理をする場合にかかる最低日数を計算すれば良い。


3人で作業する際の1日当たりの作業量は
⅓+¼ + ⅕ =47/60 である。
作業日数をxとおくと
2/3÷47/60=x これを解くとx=40/47
40/47日は24*40/47=20.42….、すなわち、20時間24分となる。

解説を詳しく見る

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分担計算004
ある書類の処理を全て終わらせるのに,Xは3日間、Yは4日間かかる。Zは5日間かかる。この処理をXとYとZの3人で行う場合、全て終わらせるのは何日目か。
なお3人で処理する場合も時間あたりの処理量は変わらない。

例題:

A 2日目

B 3日目

C 4日目

D 5日目

解説を詳しく見る

処理しなければいけない全部の量を1と考える。
するとX、Yそれぞれの1日あたりの仕事量は、
X : ⅓
Y : ¼
Z: ⅕
3人で一緒に処理をする場合、1日の処理量は
⅓ + ¼ +⅕ = 47/60である。
である。
仕事を終えるには、1と13/47 日かかる。すなわち2日目に終了する。

解説を詳しく見る

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