はじめに
SPIの非言語問題では電卓の使用が認められる試験形式があります。
面倒な計算問題を電卓で素早く解ければ、大幅な時間短縮になり、より多くの問題を解けるでしょう。
また、計算を正確に処理できることから計算ミスを防ぎ、問題を落とすケースを減らせるのもメリットです。
以上のような理由から電卓が使用できる試験形式では電卓を活用しましょう。
とはいえ、電卓と一言で言っても様々な種類があります。
電卓の中にはSPIに向いているものや不向きなものもあるため、電卓選びに頭を悩ませるケースも少なくないです。
ここではSPIに活用できる電卓の選び方や、おすすめの電卓を紹介していきます。
電卓が使えるSPI試験形式
SPIで電卓が使えるのはWebテスティングとインハウスCBTです。
テストセンターとペーパーテスティングは使用できません。
SPIではテストセンターで受検する割合が多いですが、企業によってはWebテスティングを実施するところもあります。
就職活動をしていく中で、いくつかの試験形式でSPIを受ける機会があるでしょう。
電卓に頼り切っていると電卓不可の試験形式で苦戦する可能性が高いです。
自力で回答できるよう対策もしていきましょう。
WebテスティングとインハウスCBTは電卓の使用が認められている分、非言語問題の難易度も上昇傾向にあります。
この2つの試験形式を受ける場合は、電卓を駆使しないと高得点を狙いにくいです。
電卓選びのポイント
SPIで使う電卓は何でもいいというわけではありません。
電卓によって使用できる機能やキーの位置などが異なるため、選ぶ電卓次第でSPIの大きな力になってくれます。
ここでは電卓を選ぶ際に注目する点を紹介します。
サイズを確認する
電卓のサイズは意外と重要なポイントです。
小さすぎる電卓はディスプレイが見づらく、キーも小さいため入力ミスにつながりやすくなります。
かといってサイズが大きすぎると片手での操作では補いきれず、効率の低下を招きやすいでしょう。
片手で使用した時に程よい大きさになる電卓を選ぶのがおすすめです。
電卓によってキーの位置が異なることも多いため、SPIでよく使いそうなキーが押しやすい位置にあるかも確認しておきましょう。
最低限の機能のある電卓選ぶ
電卓には単純な計算以外にも、さまざまな機能が搭載されているものがあります。
最低限の機能として、ACキー、Cキー、→キー、%キー、√キー、メモリー機能、ラウンドセレクター機能が欲しいです。
通常の電卓であれば搭載されていることは多いですが、必ずしもすべての電卓に搭載されているかは分かりません。
電卓を選ぶ際は機能の確認は前もって実施しましょう。
欲しい機能 | 機能内容 |
ACキー | オールクリア。計算していた内容を全消去。 |
Cキー | クリア。ディスプレイに表示されている内容のみ消去。 |
→キー | 数字の下一桁のみ消去。 |
%キー | %のまま計算できる機能。割合問題などで活用可。 |
√キー | ルートキー。√の数値を求めることが可能。 |
メモリー機能 | M+、M-、RM、CMキー。計算中の情報を保存。 |
ラウンドセレクター | 小数点以下の指定が可能。F、CUT、5/4モードから選択。 |
使いこなせるのであれば機能豊富な電卓を選ぶ
電卓には通常の電卓の他に、関数電卓といった機能が豊富な電卓があります。
理系の大学や建築分野などで使われるほど高度な電卓のため、多くの機能が備わっています。
よく関数電卓のような電卓は操作が大変だから、いらない機能が多く無駄になるという理由でSPIでは避けた方がいいと言われています。
たしかに高度であるが故に使いこなせない電卓を選んでも、SPIで役に立つ可能性は低いでしょう。
ですが、使用する機能だけ吟味して電卓を使った解き方や計算の練習をしていけば、高度な電卓でも活用できるでしょう。
使いこなせさえすれば、通常の電卓にはない機能を駆使して大きな手助けをしてくれます。
もちろん、人によって使いこなせる場合とそうでない場合があるため、無理に関数電卓にこだわる必要はありません。
最初から選択肢の除外はせず、どういう電卓なのか確認してから判断しても遅くないでしょう。
理系大生の方は授業で使っている可能性があるでしょう。
使い方をある程度把握しているのであれば、SPIにも活用していくことをおすすめします。
静音性で選ぶ
電卓にはキーの入力時にタッチ音を抑えられるものが存在します。
試験に集中したいのに、電卓を叩く音が騒がしくて集中できない場合があります。
タッチ音が静かなものを選べば、集中力を高める手助けをしてくれるでしょう。
参照ページ:SPIで電卓の持ち込みはOK?正しい電卓の選び方 | 大学生のための塾 | 全国対応の学習塾なら猫の手ゼミナール (nekonotezemi.com)
スマートフォンの電卓は使っていいのか
現在ではスマートフォンが発達し、電卓機能が使用可能です。
そのためスマートフォンの電卓を使おうとする人もいるかもしれません。
結論から言うと、スマートフォンの電卓はおすすめしません。
本番の試験ではスマートフォンの使用は認められていないため、日頃使っていない電卓を使わなければならなくなります。
また、スマートフォンを勉強する近くに出していると、ついついSNSやアプリなどを開きがちです。
誘惑に負けて対策が思うように進まないこともあるため、通常の電卓を使うのがいいでしょう。
キーの入力も通常の電卓と異なりますし、スマートフォンに搭載されている電卓は簡昜版なことも多く、満足のいく使い方ができない場合もあります。
最初から電卓機能として特化したものを用意する方が問題を解くにはおすすめです。
SPIにおすすめの通常電卓
電卓といっても多数の種類が存在します。
数多くの電卓の中からSPIに活用できる電卓を探すのに苦労するかもしれません。
ここではSPIにおすすめの通常の電卓を9個紹介します。
電卓選びの参考にしてください。
CASIO:NS-S10
大判手帳タイプの電卓で程よいサイズ感で使用が可能です。
10桁まで表示でき、必要最低限の機能も搭載されたシンプルな電卓として活用できるでしょう。
四則計算、平方根、%計算とSPIで使用する機能が揃い、携帯性も考えられています。
価格も2,420円とお手頃で用意しやすい電卓といえるでしょう。
該当商品ページ:NS-S10-BK | CASIO
CASIO:JF-S200
ディスプレイの角度を調整できるチルト画面を搭載した電卓です。
チルト画面があれば自分の見やすい角度にできるので、計算速度の向上につながるでしょう。
キーは若干の窪みを施してあり、指が自然にタッチできるよう設計されています。
桁数も12桁と多く、桁の多い計算問題にも対処できるでしょう。
時間計算機能といった時間の計算も可能なのでSPIで役立つ可能性が高いです。
該当商品ページ:JF-S200-BK | CASIO
SHARP:CS-S952-X
入力スピードを向上し、1秒間に20回の入力を可能にしているため、素早く計算したい場合におすすめです。
また、キーも窪みのあるシリンドリカル形式とU字型のスカルプチャーキーを採用し、ご入力の防止がしやすいでしょう。
電卓の裏側には滑り止めのゴム足がついており、安定した入力を補助します。
ディスプレイも大きく、傾斜もあるため、見やすい点も評価点です。
該当商品ページ:実務電卓(セミデスクトップタイプ) CS-S952-X:シャープ (jp.sharp)
SHARP:EL-N432-X
チルト式を採用しており、滑り止めつきで最適な計算環境を整えられます。
こちらの電卓には複数の種類が用意されており、桁数やサイズで好きな電卓を選べます。
EL-N432-Xはナイスサイズタイプというもので、程よい大きさで使用可能です。
自分が使いたいと思ったタイプの電卓を選びましょう。
該当商品ページ:EL-N432-X/N431-X|電卓:シャープ (jp.sharp)
Canon:HS-1220TSG
大画面かつチルト式ディスプレイを採用した卓上型実務電卓です。
時間計算機能が使え、機能ごとに3タイプのキー成型を取り入れて入力ミスを防止します。
サイズ自体が大きいため、他の電卓より見やすいでしょう。
その代わり手にフィットしづらい場合もあるため、自分に合う大きさかを確認しましょう。
Canonのオンラインショップで2,420円と実用性が高い電卓にしては安価なので、お求めやすいです。
該当商品ページ:キヤノン:電卓 グリーン購入法適合タイプ|概要 (canon.jp)
Canon:HF-1000T
とにかくシンプルで見やすいことに特化した電卓です。
%キーやメモリー機能はありませんが、計算さえできればいいという人には向いているでしょう。
電卓をメインというより、問題を解く補助として使用するのをおすすめします。
該当商品ページ:キヤノン:電卓 くっきりはっきり電卓|概要 (canon.jp)
SPIにおすすめの関数電卓
通常の電卓と同様に関数電卓にも様々な種類が存在します。
通常の電卓以上に選ぶのが難しいため、ここではおすすめの関数電卓を一部紹介します。
CASIO:fx-JP500CW
四則計算を筆頭に方程式、%計算、分数計算、順列・組み合わせ計算、最大公約数・最大公倍数といったSPIでも使える計算機能を搭載しています。
電卓の機能としてもメモリー機能、小数と分数の切り替え機能などSPIを補助する機能が盛り込まれており、上手く活用すれば大きな力になってくれるでしょう。
全体的に少し小型でキーが多いため、入力に慣れが必要となります。
関数・機能数が500個以上ありますが、必要なものだけに厳選して覚えるのをおすすめします。
価格は3,850円と通常の電卓とそこまで変わりません。
機能と予算次第で選択肢に入れましょう。
該当商品ページ:fx-JP500CW | CASIO
SHARP:EL-501-X
関数・機能数を73個に抑えシンプルな作りにした関数電卓です。
SPIに不要な機能が多くてとっつきにくいと感じた場合は、こちらの電卓をおすすめします。
%計算、時間計算、順列・組み合わせに対応しており、充分活用できるでしょう。
自動節電方式を取り入れており、電池消費を軽減してくれます。
試験中の急な電池切れは激減するでしょう。
該当商品ページ:EL-501T-X | 電卓:シャープ (jp.sharp)
Canon:F-789SG
分数や√といった数式や記号をそのまま入力したり表示することが可能です。
分数と小数の書き換えがいらず、複雑な計算をしなくて済むでしょう。
Appsキーというリストアップ機能を搭載しており、頻繁に使う機能を迅速に呼び出せます。
SPIで使う機能だけをリストアップしておけば、無駄なキー操作を減らせるでしょう。
1度実行した計算式を呼び出すマルチリプレイ機能も搭載しており、計算式の確認が可能です。
該当商品ページ:キヤノン:電卓 F-789SG|概要 (canon.jp)
電卓を使ったSPIの対策法
電卓を用意したら電卓を使った対策を始めていきましょう。
電卓を用意したとしても、いきなり本番の試験で活用するのは難しいです。
電卓を使ったSPI対策を徐々に開始する必要があります。
テスト前に電卓に慣れておく
電卓を日頃から使用している方は少ないでしょう。
本番の試験で使い方が分からなかったり、操作に慣れず時間を要することがないように普段から電卓を使い、操作に慣れておきましょう。
電卓の機能も事前に把握しておき、機能を使った解き方の練習も有効です。
問題集と電卓を活用する
SPI対策では問題集を解くのが有効だと言われています。
問題集で対策する際に電卓を使っていきましょう。
問題集の中には電卓を使った解き方の解説が載っている場合があります。
問題集を選ぶ時は、電卓に関する解説もないか見てみましょう。
電卓と自分で計算する力を使い分ける
電卓が使用できるからといって、すべての計算に電卓を使う必要はありません。
計算によっては電卓を解くより暗算したり、自分で計算式を使って解く方が速く回答できる場合があります。
状況に応じて電卓と自力での計算を使い分け、効率良く問題を解いていきましょう。
また、電卓が使用できない試験形式への対策も兼ねた自分で問題を解く練習にもなります。
まとめ
今回はSPI使うおすすめの電卓や電卓の選び方を紹介しました。
電卓選びを怠ると、せっかくの電卓も使いこなせず宝の持ち腐れになりかねません。
ここで紹介した電卓を中心に自分にとって使いやすい電卓を選んでみましょう。
また、電卓を選んで終わりではなく、電卓を使った対策をしてこそSPIは突破しやすいです。
電卓を用意したら日常的に使用して対策を進めましょう。
それと電卓に頼ってばかりでは危険です。
電卓禁止の試験を受検するときのために、自力で計算する能力も身につけるべきです。
電卓と自身の計算能力を上手く使い分けてみてください。
電卓を最大限活用してSPIで高得点を狙っていきましょう。