記事更新日:2024/1/31/
SPIの高難易度の問題が来た時の対処法と対策を解説!

はじめに

SPIを受検することを考えると、問題の難易度が気になることもあるでしょう。

またSPIの問題は難易度が変動することでも知られています。

どんな難易度になるか知りたい人もいるでしょう。

SPIは制限時間が設けられ、正答することにより難易度が上昇します。

逆に不正解になると難易度が低い問題が出題されます。

しかし、正答率が低いと、企業の選考基準に通過できない可能性があります。

そこでここでは、企業が何を見て判断しているのか、SPIの問題難易度がなぜ変化するかを解説していきます。

SPIの難易度

SPIの難易度は、適性検査の中でも低めです。

比較的得点しやすい部類にあると言われ、SPIの平均点は6割程度と言われています。

しかし、合格基準は企業により異なります。

8割以上の得点を出さなければ通過できない企業もあります。

とはいえ、実際には得点率よりも、企業が定めるボーダーラインを意識する受検者のほうが多いでしょう。

SPIの得点が8割を超えているのに、合格できなかった例もあります。

なぜ8割もの得点であるにも関わらず、企業が定めるボーダーラインを通過できないかを知らなければ対策の仕方がありません。

この記事では、SPIの難易度を解説すると共に、企業が見ているボーダーラインの定め方を紹介します。

受検者にとって、SPIを通過するための参考になるでしょう。

SPIの出題難易度・傾向・学習時間の総括

SPIに出題される問題は、中学~高校レベルの内容がほとんどです。

高い学力ではなく、基本的な能力がチェックされていると言えるでしょう。

しかし、一問一答形式で問題数が多いため、解答スピードが追いつかないと感じる人は珍しくありません。

問題に即答できる能力を養うために、日々の勉強は欠かせません。

SPI対策には、少なくとも30時間が必要と言われています。

平均50〜60時間と言われており、1日1時間の勉強時間を確保した場合は2か月が必要です。

1日2時間の勉強時間を確保できる人の場合、1ヵ月あれば良い計算になります。

しかしSPIの難易度は、受検者により異なります。

ペーパーテスティングで受検する場合を除き、Webテスティングなどは受検者のタイミングによりランダムに問題数や難易度が変化しています。

手ごたえがあっても、実際には得点は高くないことがあるのです。

SPIの結果を企業がどう見るか

SPIは、言語・非言語のそれぞれが偏差値で評価されています。

偏差値には7段階があり、以下のようになっています。

段階 偏差値
1段階 ~29.5
2段階 29.6~37.5
3段階 37.6~45.5
4段階 45.6~53.5
5段階 53.6~61.6
6段階 61.6~70.0
7段階 70.0以上

同じ企業を受けた受検者によって偏差値は異なるため、SPIの得点自体が大切なわけではありません。

言語・非言語のそれぞれで偏差値による段階が決まり、合計点が受検者の持ち点となります。

例えば、言語分野で4段階の偏差値が出ており、非言語分野で6段階だった場合、合計点は10です。

企業はこの合計点により合格者を出しています。

SPIの難易度が変動する理由

SPIの難易度が変動するのは、企業が求める情報処理能力を判定するためです。

問題を解くスピードや、正答率から情報処理能力が判断されやすいでしょう。

そのため、難易度を変動させた問題が出題されます。

正解数や正解スピードなどが影響しており、速く正答することで難易度は高くなります。

正答率により難易度が上がるため、結局は難易度が高い問題を解かなければなりません。

例えば、1問目に正解すれば、2問目は1問目より難しい問題が出題されます。

1問目を間違えば簡単な問題が出てきますが、正答率が下がるために合格の可能性は下がるでしょう。

SPIの結果は、複数の企業で使い回せるように設定されています。

ですから、出題される問題の難易度に違いはないものの、ボーダーラインを設定している企業は多いです。

そのボーダーラインは上記で解説した偏差値により定められ、受検者は把握できません。

一般的に、60点以上で合格する可能性が高いと言われています。

それは、平均点が60点程度になることが多く、60点以上なら偏差値50以上(4段階以上)が期待できるからです。

8割を正答すれば合格すると言われているのは、7段階の偏差値になることが多いからです。

偏差値化された数値の最大値をとれる可能性が高いので、目標は8割以上となるでしょう。

SPIの受検方式

SPI(適性検査)には、4つの受検方式があります。

  • Webテスティング
  • テストセンター
  • インハウスCBT
  • ペーパーテスティング

それぞれまとめていきます。

SPIをWebテスティングする難易度

SPIのWebテスティングは、中学・高校レベルの基礎問題が多く出題されます。

難易度は低めと言われていますが、Webテスティングの合格ボーダーラインは7割程度です。

Webテスティングは1問あたりの時間制限があり、解答スピードを意識しておく必要があります。

問題数が多いため、すべての問題を解答できずにボーダーラインをクリアできない受検生も多いはずです。

Webテスティングは他の試験と異なり、電卓の使用が認められています。

計算問題の難易度が高めに設定されているからです。

前述のように、正答率によって難易度が上昇していくため、より複雑な計算問題が出題されるでしょう。

制限時間を意識して練習することをおすすめします。

SPIをテストセンターで受検する難易度

SPIをテストセンターで受検する場合も、中学・高校レベルの問題が中心です。

Webテスティングと同様に、正答率が高いほど難易度が上がっていきます。

テストセンターの合格ボーダーラインは7割程度です。

8割以上の得点をとれば偏差値化されても高得点になり、企業が定める基準をクリアしやすくなるでしょう。

SPIをインハウスCBTで受検する難易度

インハウスCBTは、企業が用意したパソコンで受検するSPIの受検方式です。

Webテスティングと比べると実施時間が長く、出題範囲も広くなる傾向があります。

一般的に最も難しいテストのスタイルと言われています。

しかし、中学〜高校程度の内容であるのは変わりません。

企業が用意したパソコンで受検すると言っても、SPIの問題内容そのものが変化するわけではありません。

正答率により難易度が上昇していくシステムです。

SPIをペーパーテスティングで受検する難易度

SPIのペーパーテストは、企業が用意した会場でマークシートを使って紙に解答する形式です。

能力検査70分、性格検査40分の合計110分で行われ、問題数が多く難しめの問題が出題されやすい傾向があります。

言語・非言語・英語はすべて中学〜高校の内容が問題として出題されます。

しかしWebテスティングなどで正答率により難易度が上昇するシステムとは違い、あらかじめ用意された問題の中に難問が含まれているでしょう。

そのため、他のテスト方式と比較すると得点率が下がる傾向が強いです。

ボーダーラインである6割を超えられない人も増えてくるでしょう。

とはいえ、SPIの得点は偏差値化されて判断されるため、得点率がそのまま合否判定に反映するわけではありません。

同じペーパーテスティングを実施した受検生の中で、得点を偏差値に換算して合否判定されます。

SPIで難易度が高い問題とは

SPI問題の中で最も難易度が高いのは、以下の2つといわれています。

  • 長文読解
  • 推論

それぞれ解説していきます。

SPIの長文読解

SPIの言語で難しいと言われるのは、長文読解です。

SPIでは、制限時間が過ぎてしまうと自動的に次の問題に移行します。

そのため、長文読解に時間を使うことができずに解答できない人もいます。

長文読解は、時間をかけられると難しい問題ではありません。

しかし制限時間が短いため、じっくり取り組めず、難問と感じてしまう人が多いのです。

SPIの推論

SPIの非言語で出題される推論は、多くの人が難しいと感じます。

問題形式も特殊であることが多く、事前の勉強が不可欠です。

SPIの推論には、複雑な計算や前提知識が必要ありません。

そのため、その場で考えられる能力が試されます。

制限時間内で正しい結論を推測する必要があるため、難易度が高いと言われています。

SPIの非言語で高得点をとるには、推論問題を正答することが求められますが、事前に傾向分析するなどの対策をしておきましょう。

ペーパーテストの場合、30問中7問以上は推論の問題が出題されることが多いため、得点率が低下します。

SPIの難易度を把握するにはSPIの問題傾向・難易度を把握するには、事前の学習が鍵を握ります。

問題集などを活用し、問題傾向を掴んでおくことが大切です。

上記で述べた「長文読解・推論」などに対応するために、コツを紹介します。

SPIの長文読解への対策

SPI長文読解のコツは3つです。

  • 設問から先に読む
  • 接続詞や助詞・助動詞を深く学ぶ
  • 過去問等で問題傾向に慣れる

設問から先に読む

SPIの長文読解は時間との戦いです。

そのため文章をゆっくり読むのではなく、設問から読みましょう。

設問で定められた文章の前後を読むことで、解答時間に余裕ができるからです。

ただし、文章全体から推測される解答も存在するので、全文を読むスピードも大切です。

スピードを意識した練習をするためには、問題集を何度も繰り返し解くことです。

文章の特徴を頭に刷り込みましょう。

接続詞や助詞・助動詞を深く学ぶ

文章読解で理解しにくいのは、助詞や助動詞です。

助詞や助動詞が含まれる文章では、前後の文脈が把握しにくいからです。

助詞や助動詞には、それぞれに独自の意味が含まれています。

そのため助動詞の活用を学び、深く学習しておくことをおすすめします。

すべての活用を丸暗記するのではなく、活用によってどんな意味を含むか把握しましょう。

過去問等で問題傾向に慣れる

過去問等を使用して、助詞や助動詞に意識を向けてください。

また設問から読むことで、難易度が高い問題には助詞・助動詞が含まれていることが多いと気づくでしょう。

助詞や助動詞の学習を中心におこない、過去問等でどんな文に意識を向けるべきかを学んでください。

実際の試験では、練習を活かして時間を短縮した解答方法で挑みます。

また、過去問を繰り返し解くことで問題自体の傾向を把握できるでしょう。

出題される問題難易度が変化するSPIでは、およその見当をつけることも大事です。

もしわからない問題が出てきても、その場で解答しなければいけません。

過去問の解法を覚えておくことで、見当をつけて解答できるようになります。

まとめ

SPIの難易度は、正答率により変動します。

正答率が高くなれば難易度は上昇し、逆に不正解が多くなると難易度は低下します。

しかし、正答率が下がると偏差値化された得点に影響が出てしまい、合格ラインを満たせないこともあるでしょう。

ですから、長文読解や推論など、多くの受検者が難しいと感じる問題を中心に対策してください。

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