はじめに

SPIの非言語分野において、電卓が利用可能な試験形式では、受検者に多くのメリットがあります。
電卓を使えば複雑な計算作業を迅速に処理できるため、試験時間を効率的に活用できます。
電卓による正確な計算処理は、ケアレスミスの防止にも役立つでしょう。
自分の計算力に不安がある受検生にとって心強いツールとなります。
このようなメリットから、電卓持ち込み可能な試験では積極的に活用すべきでしょう。
ただし、SPIの試験対策に適した電卓選びには慎重な検討が必要です。
市場には多様な機種が存在するため、最適な電卓の検討に悩む受検者が多い点にも注目です。
この記事では、SPIで効果的に使える電卓の注目ポイントを解説し、実際におすすめの機種を紹介していきます。
電卓が使えるSPI試験形式
SPIでは、WebテスティングとインハウスCBTにおいて電卓の使用が許可されています。
最も一般的な受検形式であるテストセンターやペーパーテストでは、電卓の使用は認められていません。
就職活動では企業により試験形式が異なるため、複数のSPI受検方式に対応する必要があります。
電卓が使える試験形式のみを重視すると、電卓不可の試験で成績が低下するリスクがあります。
WebテスティングとインハウスCBTは電卓の使用は可能ですが、その分非言語分野の問題は難易度が高めに設定されているのが特徴です。
高得点を目指すためには、電卓を効率的に活用する技術が求められます。
一般的な受検形式であるテストセンターは電卓が使えませんが、受検機会が多いため対策が重要です。
テストセンターの詳細については、以下の関連する解説記事を参照してください。
SPIテストセンターとは|WEBテストとの違いや対策ポイント、受検方法を紹介!
電卓選びの4つのポイント
SPIに使用する電卓は機種によって大きな違いがあり、正しい選択が試験の結果を判断する重要なポイントとなります。
電卓の機能性やキーレイアウトは、試験中の作業効率に直接影響を与えます。最適な電卓を選ぶことで、SPIの非言語分野で優位に立てます。
そこで以下では、SPIに最適な電卓を選ぶための重要なチェックポイントを詳しく説明していきます。
卓越した選択の際のポイントを把握することで、より効果的なSPI対策が可能になるでしょう。
サイズを確認する
SPIの試験対策において、電卓のサイズ選択は成績を大きく左右する重要な要素です。
最適な電卓サイズは、片手での操作性と視認性のバランスが取れていることが必須です。
コンパクトすぎる電卓は、画面の数字が見にくく、小さなキーによる入力ミスのリスクも発生します。
SPIの試験時間を最大限活用するためにも、片手でスムーズに操作できるサイズを選ぶことをおすすめします。
また電卓選びでは、SPIの計算問題でよく使うキーの配置にも注目しましょう。
機種によってキーレイアウトが異なるため、頻繁に使う数字や演算キーの位置が使いやすいものを選びましょう。
最低限の機能のある電卓選ぶ
今日の電卓には多様な計算機能が実装されており、SPIの試験でも活用できます。
基本的な機能として以下のキーが重要な役割を果たします。
- ・計算内容を全て消去できるACキー
- ・直前に入力した数字のみを消去するCキー
- ・入力数字を1文字ずつ修正できる→キー
- ・割合計算に便利な%キー
- ・二乗計算を簡単にする√キー
さらに計算結果の一時保存が可能なメモリや機能、端数を自動的に処理するラウンドセレクタ機能も、試験中の作業効率を大幅に向上させます。
一般的な電卓にはこれらの機能が標準で普及していることが多いですが、製品により搭載されている機能は様々です。
欲しい機能 | 機能内容 |
ACキー | オールクリア。計算していた内容を全消去。 |
Cキー | クリア。ディスプレイに表示されている内容のみ消去。 |
→キー | 数字の下一桁のみ消去。 |
%キー | %のまま計算できる機能。割合問題などで活用可。 |
√キー | ルートキー。√の数値を求めることが可能。 |
メモリー機能 | M+、M-、RM、CMキー。計算中の情報を保存。 |
ラウンドセレクター | 小数点以下の指定が可能。F、CUT、5/4モードから選択。 |
使いこなせるのであれば機能豊富な電卓を選ぶ
SPIの試験では関数電卓という選択肢もありますが、慎重な検討が必要です。
関数電卓は理工系の学生や建築関係者が使用する高機能な計算ツールとして知られています。
豊富な専門機能が搭載されているのが特徴です。
ただしSPIでは、機能が多すぎる電卓は、逆に効率を下げる原因となります。
関数電卓を使用する場合は、必要な機能を厳選して練習することが大切です。
関数電卓の機能は、使いこなせれば試験で優位に立てる可能性もあります。
しかし無理に高機能な電卓を選ぶ必要はありません。
すでに関数電卓の操作に習熟している受検者は、SPIでもその電卓を活用することをおすすめします。
使い慣れた道具を活用することで、より確実な成果が期待できるでしょう。
静音性で選ぶ
SPI試験やその他の計算を含む試験では、電卓のタッチ音が気になり、集中力を妨げられることがあります。
特に静かな会場では、キーを押す音が響いてしまい、周囲の受検者にも影響を与える可能性があるので、注意も必要です。
ソフトタッチキーや静音設計が採用されているモデルなら、打鍵音が小さく、周囲の迷惑になりにくいので、選ぶ際の参考にしてください。
参照ページ:SPIで電卓の持ち込みはOK?正しい電卓の選び方 | 大学生のための塾 | 全国対応の学習塾なら猫の手ゼミナール
スマートフォンの電卓は使っていいのか
スマートフォンの計算機能はSPIの対策ツールとしては適していません。
専用の電卓を使用した練習が、試験対策として最も効果的です。
理由としては、スマートフォンは本番のSPI試験で使用が禁止されているため、練習で使っていた場合は異なる操作感に戸惑う可能性が高くなります。
また、スマートフォンの電卓機能は基本的な計算しかできないものが多く、SPIの試験対策に必要な計算処理を十分にサポートできない欠点があります。
そのため、SPIの試験対策では専用の電卓を用意することが賢明です。
計算に特化した電卓を使うことで、より実践的な問題演習が可能になります。
SPIにおすすめの通常電卓6選
SPIの試験対策に役立つ電卓選びのポイントをまとめました。
市場には多様な電卓が存在し、SPIに最適な機種を選ぶのは簡単ではありません。
ここでは、おすすめの電卓9選を紹介していきます。
CASIO:NS-S10

試験対策や学習時に最適な、持ち運びやすく機能性も兼ね備えた電卓です。
- ・大判手帳サイズで使いやすい
- ・10桁表示で計算ミスを防ぐ
- ・四則計算(+、−、×、÷)、平方根、%計算が可能
特徴とメリットは以下の通りです。
手帳感覚で持ち運べるので、試験対策の強い味方になるでしょう。
CASIO:JF-S200

画面の角度を自由に調整できるチルト機能を備えており、最適な視界を確保できます。
キー表面には適度な窪みが設けられているため、自然な指の動きで正確な入力が可能です。
12桁の表示に対応しているため、大きな数値を扱う計算問題でも余裕を持って作業できます。
時間の計算機能も搭載されており、SPIの時間を求めるような計算問題にも活用できる実用的な設計になっています。
微妙な角度に調整できることで、集中力を払いながら効率的な計算作業が楽になるでしょう。
SHARP:CS-S952-X

出典:実務電卓(セミデスクトップタイプ) CS-S952-X:シャープ
1秒間20回の入力速度に対応しているため、迅速な計算作業が可能です。
キーボードには窪みのあるシリンドリカル形状とU字型のスカルプチャーキーが採用されており、入力ミスを軽減設計しています。
底部には滑り止め用の本体ゴム足が配置されているため、安定した計算作業が可能です。
大型のディスプレイを採用しており、数字の視認性が優れています。
SHARP:EL-N432-X

チルト機能と滑り止めが搭載されているため、快適な角度で安定した計算作業が可能です。
異なる桁数とサイズの製品が存在し、用途に合わせて最適な電卓を選択できます。
EL-N432-Xは標準的なサイズで設計されており、持ち運びと操作性のバランスが取れています。
自分の使用環境や好みに合わせて、最適なモデルを選択できるのが魅力の電卓です。
Canon:HS-1220TSG

チルト式の大型ディスプレイを搭載した実用的な卓上電卓で、視認性の高さが特徴です。
操作の正確性を高めるために、機能以外に3種類のキー形状が採用されており、時間の計算機能も充実しております。
一般的な電卓と比較して本体が大きく設計されているため、数字や記号が分かりやすくなっています。
ただし、大きさによっては操作のしづらさを感じる可能性があるため、購入前にサイズの確認が必要です。
Canonのオンラインショップでは2,420円で販売されており、実務用電卓としてはコストパフォーマンスが優れています。
Canon:HF-1000T

Canon:HF-1000Tは、以下のような人におすすめです。
- ・計算機能だけあれば十分な人
- ・問題を解く際の補助として使いたい人
- ・視認性の高いシンプルなデザインを求める人
電卓をメインで使うのではなく、素早く計算するための補助ツールとして活用するのに最適です。
SPIにおすすめの関数電卓3選
通常の電卓と同様に関数電卓にも様々な種類が存在します。
通常の電卓以上に選ぶのが難しいため、ここではおすすめの関数電卓を一部紹介します。
CASIO:fx-JP500CW

SPIで頻繁に使用される四則演算をはじめ、方程式、パーセント計算、分数計算、順列・組み合わせ計算、最大公約数・最大公倍数などの計算を備えています。
分数と小数の切り替えやメモリ機能など、SPIの計算をサポートする便利な機能が多数実装されており、学習効率を高められます。
サイズがコンパクトで多くの本体のキーが配置されているため、スムーズな操作には練習時間が必要です。
搭載されている500個以上の関数や機能のうち、SPIに関連する機能を重点的に使いこなすことをおすすめします。
販売価格は3,850円に設定されており、一般的な電卓と比較しても手に届きやすい金額です。
必要な機能と予算を考えながら、購入を検討してみてはいかがでしょうか。
SHARP:EL-501-X

機能を73個に厳選した電卓で、操作がスムーズにできる設計になっています。
複雑な機能が多すぎて扱いにくいショート電卓に不安を感じる方には、シンプルな構成のこの製品が最適です。
パーセント計算や時間の計算、順列・組み合わせなど、SPIで必要な機能は十分に搭載されています。
電池の消費を考慮した自動節電機能を搭載しているため、長時間の使用が可能です。
試験中に電池切れの心配をせずに安心して計算に集中できます。
Canon:F-789SG

数式や記号を直接表示できる機能を備えているため、√や分数などの入力がスムーズに行えます。
計算の手間を省くために、分数から小数への変換作業は必要ありません。
使用頻度の高い機能を次に選択できるのは、搭載されているAppsキーのリストアップ機能によるものです。
SPIで必要となる機能だけを事前に登録しておりますので、操作の効率化が図れます。
過去に行った計算式をもう一度確認したい場合は、マルチリプレイ機能を利用できます。
電卓を使ったSPIの対策法

電卓を用意したら電卓を使った対策を始めていきましょう。
とはいえ、いきなり本番の試験で活用するのは難しいものです。
電卓を使ったSPI対策を徐々に開始する必要があります。
テスト前に電卓に慣れておく
SPIの試験で電卓を効果的に活用するには、事前の練習もしておくとよいでしょう。
日常的な電卓使用の機会が少ない受検者は、試験対策として意識的に電卓操作の練習を行うことが重要です。
本番では操作に戸惑い、貴重な時間を無駄にしないためです。
以下の2点を意識した練習をおすすめします。
- ・基本的な計算操作に興味深いため、日常的に電卓を使用する
- ・搭載されている便利機能を把握し、実践的な問題演習で活用する
このように練習しておくことで試験本番でも電卓を効率的に使いこなせます。
基本的な操作から応用的な機能まで、段階的に習得していくことが大切です。
問題集と電卓を活用する
SPIの実践的な対策には、電卓を活用した問題集の実践が非常に効果的です。
問題を使った練習では、必ず電卓を手元に置いて理解することを習慣にしましょう。
これにより試験本番と同じ環境での練習が可能になります。
良質な問題集には電卓の活用方法についての解説が含まれているものがありますので、頭に入れておくとよいでしょう。
- ・電卓を使った解決法の詳しい説明
- ・具体的な操作手順の記載
- ・効率的な電卓活用のコツ
SPIの問題集選びについては、詳しい解説記事を用意しています。
自分に最適な問題集を見つけるために、解説記事もぜひ参考にしてください。
電卓と自分で計算する力を使い分ける
効率を意識したSPIの解答方法について説明していきます。
試験時間を効率的に使うには、問題に応じて使い分けることが重要です。
電卓が使える試験でも、全ての問題で電卓を使う必要はありません。
以下のような場合は、自力での計算が有利になります。
- ・簡単な暗算で別々の計算問題
- ・基本的な計算式を使う問題
- ・電卓入力より手計算が速い問題
このように電卓と自力での計算を状況に応じて利用することで、試験の効率が大幅に向上します。
さらにこの方法は、電卓が使用できない試験形式への対策としても有効です。
自力での計算力を磨いて、どの試験形式でも安定した実力を発揮できるでしょう。
まとめ
SPIの試験で高得点を目指すためには、正しい電卓選びと効果的な活用法を知ることです。
この記事で紹介した選び方のポイントを参考に、自分の使用スタイルに合った電卓を見てみましょう。
しかし電卓を購入しただけでは十分ではありません。以下の3つを意識しましょう。
- ・日常的な練習による操作の習熟
- ・課題を活用した実践的な演習
- ・自力での計算力の向上
電卓は試験対策の強力なツールですが、過度な依存は避けるべきです。
電卓を使用できない試験に備えて、基本的な計算力も磨いておく必要があります。
SPIは就職活動の重要な関門の一つです。
高得点獲得には電卓の効果活用と計画的な学習が最適です。
より詳しい試験対策のポイントは、別途解説記事を用意していますので、併せて参考にしてください。
SPI対策は必須?その理由は?万全に準備して試験を迎えるためのバイブル!