はじめに
SPIは多くの企業の就職試験に導入されており、問題集や参考書を使用して、しっかり対策を行い高得点をとることが試験突破のカギとなります。
ここでは、SPI対策の問題集の選び方やSPIの効率的な対策方法を解説します。
本記事は、以下のような悩みを持つ就活生を対象としています。
- 就活に向けてSPI対策をしたいけど、問題集や対策本がたくさんあってどれを選べばいいか分からない
- SPI対策の問題集を選ぶ基準を知りたい
- 問題集を用いた効率的な対策法が気になる
SPI対策に役立つおすすめ本も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
SPI対策における問題集の選び方
SPI対策における問題集の選び方には大きく4つに分類できます。
・最新版のSPI対策が記載されている本を選ぶ
・対応しているSPIの種類のものを選ぶ
・自分に合う難易度のものを選ぶ
・受験方法に合ったものを選ぶ
それぞれについて解説します。
最新版のSPI対策が記載されている本を選ぶ
SPI対策の問題集や参考書を選ぶ際は、最新の情報が記載されているものを選びましょう。
最新版の問題集を選ぶことで、最新のSPIの傾向をふまえた情報を得られるため、質の高い対策をとることができます。
稀にですが、大きく実施方法や問題傾向が変わることがあります。
大きく問題傾向が変わることはなくても、問題の数字が変わっていたり、近年よく出題される語句の一覧も頻繁にアップデートされるので、最新版の問題集を用いて対策するのがおすすめです。
対応しているSPIの種類のものを選ぶ
SPIの種類は複数あり、同じSPIの名称でも出題範囲や難易度が異なるため、企業が実施する種類に応じた問題集を購入することが重要です。
SPIには以下3つの種類が存在します。
・SPI-U
・SPI-G
・SPI-H
SPI-Uは大学新卒者向けであり、非言語問題と言語問題ともに難易度がやさしいものから難しいものまで幅広く出題されます。
特に言語問題と比較して、非言語問題が難しい傾向にあり、公式が頭に入っていないと解けない問題も出題されます。
SPI-Gは中途採用者向けであり、言語問題の難易度が高いのが特徴です。
読解力が必要となり、問題文を読み解く能力や資料を解釈する能力も求められます。
非言語問題は、SPI-Uと比較すると簡単です。
SPI-Hは高卒採用者向けであり、出題範囲や問題範囲は大学新卒者向けのSPI-Uと似ています。
出題される問題は、中学校〜高校生レベルが中心です。
学校で学習した公式や計算方法を復習するなどの対策をして試験に臨むようにしましょう。
表紙にSPIと記載されているから大丈夫と購入し、ページを開くと違う種類だったと気づく方も多いです。
評価方法や必要な対策自体が異なることもあるため、確認してから問題集を選びましょう。
自分に合う難易度のものを選ぶ
SPI対策の本を選ぶ際は、自分のレベルに合った難易度の参考書や問題集を選ぶことが大切です。
書籍によって解説中心のものや、実践問題中心のものというように内容が異なります。
SPI対策初心者の方には、基本問題や解説がしっかり記載されているものを選び、高スコアをとにかく目指している方は、実践中心のものや高難易度問題が記載されているものを選びましょう。
自分がどのレベルか分からない方は、解説が充実している問題集を選び、基礎固めを行ってから高難易度の本を選ぶのがおすすめです。
受験方法に合ったものを選ぶ
SPIには、ペーパーテスト、テストセンター、Webテスティング、インハウスCBTの4つの受験方法が存在します。
受験方法により出題範囲や内容が異なるため、それぞれの受験方法に合わせた対策本を選ぶ方法もおすすめです。
下記に4つの受験方式に合った問題集の選び方を解説します。
ペーパーテストは、会場に行きマークテスト方式で行う筆記試験です。
言語・非言語検査、性格検査が行われ、外資系企業や英語をよく使う企業は英語試験を導入している場合があります。英語試験が実施される場合は、一般的なSPIの問題集に加えてSPIの英語対策本もあるため確認してみてください。
テストセンターは、専用会場でパソコンを用いる受験方法です。
言語・非言語問題、性格検査に加えて、企業によっては構造把握の科目が追加されることがあります。
構造把握の出題は稀であり、一般的な問題集には解説されていないことが多いため、構造把握に特化した対策本を別に購入することをおすすめします。
Webテスティングは、自身のパソコンで受験する方式です。
言語・非言語検査、性格検査が行われ、非言語検査の際は電卓を用いて問題を解くことができます。
一般的なSPIの参考書であれば、Webテスティングの方式に対応していることが多いです。
不安な際はWebテスティング対応と記載があるものを選びましょう。
インハウスCBTは、企業のパソコンを用いて受験する方法です。
言語・非言語検査、性格検査が行われ、中途採用試験の際に用いられることが多い方式です。
Webテスティングと同じく、一般的なSPIの参考書を選ぶといいでしょう。
インハウスCBTを用いる企業は、SPI試験前後に面接や面談を行うことも多いため、並行して就活の対策をする必要があります。
ペーパーテスト方式では全体の問題に対して制限時間が設けられるのに対し、パソコン受験の方式では1問に対しての制限時間が設けられています。
そのため、パソコン受験の方式は前の問題の見直しや、一時的に問題をとばして進めることができないため注意しましょう。
SPIの問題集を使った効率的な対策方法
SPIの問題集を使った効率的な対策方法は以下3点となります。
- ・できるだけ早めに対策をする
- ・問題集は同じものを何周もする
- ・時間を意識して問題を解いていく
それぞれについて詳しく紹介します。
できるだけ早めに対策をする
SPI対策は出来るだけ早めに対策を始めましょう。
SPIの対策には、SPI特有の問題傾向に慣れることや回答パターンを理解するために最低でも30時間の勉強時間が必要といわれています。
具体的な時期に関しては、大学3年生の夏から冬にかけて対策をするのがベストといえるでしょう。
大学3年生の3月以降になると、就職活動の本選考が始まります。
そのため、企業研究やエントリーシートの作成、面接対策の頻度が高くなりSPI対策に割けられる時間が限られてしまいます。
遅くても12月までに対策を始められると、SPIを受ける機会が多くなる3月の本選考に向けて余裕のある対策準備ができるでしょう。
最近の傾向では、インターン選考の時点でSPIを受験することもあります。
夏のインターンであれば大学3年生の4月頃、秋のインターンであれば7月頃に対策し始めるのがおすすめです。
問題集は同じものを何周もする
問題集を用いてSPI対策をする際は、1冊の問題集を繰り返し解くようにしましょう。
問題集を何周もすることにより、すぐに解答できる問題や何度も間違える問題など、自分の得意・不得意分野の傾向を知ることができ効率的に対策を進められます。
正答率の高い分野に関しては、何度も問題を解く必要はなく、解説を確認する程度で十分です。
正答率の低い分野に関しては、解答を覚えるのではなく、問題の解き方を重点的に対策するようにしましょう。
解き方を確認することで、問題への応用力が身につき得点力の向上につながります。
時間を意識して問題を解いていく
SPI対策を行う際は、解答時間を意識して問題を解いていきましょう。
SPIの能力検査はとにかく問題数が多いため、多くの受験者が制限時間の壁にぶつかります。
時間をかけて解ける問題を解き、その問題に時間をとられてしまったため、最後まで問題を解けなかったということは避けたいところです。
問題を解く時間の目安として、言語分野は40秒、非言語分野は80秒です。
最初のうちは問題の傾向に慣れることを意識し、慣れてきたら制限時間を意識して問題を解いていくことをおすすめします。
また、問題を読んでも理解できない、10秒間考えても答えや解き方が出てこない際はスキップするなど自分のルールを定めておくと、時間の効率を図ることができます。
【2025年】おすすめのSPI対策本
ここでは、具体的なSPI対策本を紹介します。ぜひ、購入する際の参考にしてください。
これが本当のSPI3だ! 2026年度版
参照ページ:Amazon
「これが本当のSPIだ!2025年度版」は、SPI対策の入門書として最も人気のある書籍と言えます。
この1冊で、ペーパーテスト、テストセンター、Webテスティングの3タイプに対応しているのが特徴です。
解説は講義形式で丁寧に記載されており、国語や数学から遠ざかっていて苦手意識のある就活生に理解しやすい1冊です。
SPI対策本のランキングでは常に上位のシリーズで、SPI対策の始めの1冊に選ぶことをおすすめします。
2025最新版 史上最強SPI&テストセンター超実戦問題集
参照ページ:Amazon
「2025最新版 史上最強SPI&テストセンター超実戦問題集」は、素早く・正確に解くことを目的に構成された作品です。
実際のメモの取り方や計算方法など素早く問題を解くコツを丁寧に解説してくれています。
各問題には目標時間が設定されているため、制限時間を意識して問題を解くことができます。
SPIの実際のスピード感を意識して、問題を解けるようになりたい方におすすめです。
2025年度版 SPI3(言語・非言語)をひとつひとつわかりやすく。
参照ページ:Amazon
「2025年度版 SPI3(言語・非言語)をひとつひとつわかりやすく」は、「ひとつひとつわかりやすく。」シリーズの就活版です。
数学・国語の基礎知識を丁寧に解説しており、解説と練習問題が見開きの構造となっているため理解を深めやすいのが特徴です。
「非言語問題の推論」や「言語問題の二語関係」など、SPI特有の問題にも丁寧に解説してくれています。
基礎が抜けてしまっている人や忘れている人におすすめです。
2026年度版 7日でできる!SPI必勝トレーニング
参照ページ:Amazon
「2025年度版 7日でできる!SPI必勝トレーニング」 は、1日30分を7日間の学習で対策がとれるよう、ポイントを絞った内容で受験まで時間がない方におすすめの対策本です。
後半は単元ごとに、解き方のポイント→例題→練習問題の順で解説しており、実践テストで間違えた問題は後半で復習できる構成になっています。
短期間でも高得点につなげられる対策がしたい方に活用してほしい1冊です。
SPI3&テストセンター出るとこだけ! 完全対策 2026年
参照ページ:Amazon
「SPI3&テストセンター出るとこだけ! 完全対策 2025年 」は、公式をまとめてくれている点や基本部分から解説が載っている点で、SPIに対して苦手意識のある方におすすめの対策本です。
テストセンター特有の「長文問題(計算)」の問題も追加されており、よく出題される問題を集めています。
数学や国語が苦手な方はぜひ手に取って対策してほしい1冊です。
SPI対策に関するよくある質問
最後に、SPI対策に関するよくある質問に回答していきます。
SPI検査の性格検査とは?
SPIの検査には大きく分けて、応募者の特性や性格を測定できる性格検査と、知的能力を測定できる能力検査の2つに分類されます。
性格検査に関しては、難しいことはなく質問に対する考え方や価値観に合わせて解答していきます。
この結果から、企業の業務内容や社風に合うかどうかや、どの部署に配属するかの判断材料とすることが多いです。
企業が求める人物像に合わせて回答していくと、入社後のミスマッチが生じてしまい適性に合っていない環境や業務に苦労することも考えられます。
自分の気持ちに素直に回答するようにしましょう。
SPI検査の能力検査とは?
能力検査とは、受験者の知的能力を図っていく目的で実施されます。
SPIでは、言語分野と非言語分野に分類されます。
言語分野は国語の範囲であり、文章の読解力や言語能力、正しい文法の使用方法などを問う問題で構成されています。
言語問題で高得点を狙うためには、長文を素早く読解し、瞬時に説き進める能力が必要です。
非言語問題は算数・数学の範囲であり、基本的な計算や文章問題、論理的な思考力などを問う問題で構成されています。
高校数学Ⅰ・Aまでの範囲が出題され、言語問題と比較し問題数が多いため素早く解いていく必要があります。
問題の解き方にはパターンがあるため、事前に対策をしておけば得点が上がりやすい特徴です。
言語・非言語問題ともに、思考力が問われる問題が多く出題される傾向です。
問題の答えのみではなく解き方を理解しておきましょう。
まとめ
本記事では、SPI対策における問題集の選び方について解説しました。
SPI対策の問題集を選ぶ際は以下4つを基準にするのがおすすめです。
- 最新版のSPI対策が記載されている本を選ぶ
- 対応しているSPIの種類のものを選ぶ
- 自分に合う難易度のものを選ぶ
- 受験方法に合ったものを選ぶ
SPIは中学校・高校レベルの問題であり、しっかり解法パターンを理解していれば、点数が伸びていきます。
ぜひ本記事を参考にSPI対策の問題集を選び、早い段階から対策を行い、自信をもってSPIに挑んでいきましょう。